海外FXのECN方式とSTP方式の違いを徹底解説

海外FXのECN方式とSTP方式

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海外FX業者の多くがNDD(ノーディーリングデスク)方式を採用しているため、透明性の高い環境で取引をすることができます。

トレーダーにとってNDD方式の方がメリットである理由は注文がディーラーに呑まれることがないためです。

しかし、NDD方式の中には「ECN方式」と「STP方式」という2つの発注方法があります。

この記事では、ECN方式とSTP方式の違いとメリット・デメリットを徹底解説していきます。

この記事を読めばわかること
・ECN方式とSTP方式の違いとは?
・ECN方式のメリット・デメリット
・STP方式のメリット・デメリット
海外FXのDD方式とNDD方式

海外FXのDD方式とNDD方式の違いとメリット・デメリットを徹底解説

2021年1月1日

ECN方式とは?

ECN方式について

ECN方式とは、「Electronic Communications Network」の略になり、電子取引所取引と訳されます。

ECN方式はトレーダーとインターバンク市場の間に、海外FX業者を通さずに直接取引する方法です。

トレーダとインターバンクとでの注文のやりとりなので、透明性の高い取引をすることができます。

ECN方式の仕組みは、トレーダーの注文がインターバンクに流れると、個人トレーダーの他にファンド、FX業者、証券会社、銀行、リクイディティプロバイダー(LP)が出している注文とマッチングされていきます。

ECN方式のマッチング方法は、オークション形式になっており、売買注文が合えばコンピューターにより自動的にマッチングされ約定します。

ECN方式のメリット

ECN方式は、FX業者は取引量に応じて手数料をとるため、スプレッドに手数料を上乗せすることがありません。

そのため、透明性の高い環境で取引できるのがメリットになります。

また、大量の注文がマッチングされ約定されるので、スプレッドが狭くなりやすく、流動性が高く約定力も高いのが特徴です。

100万通貨を超えるような大きいロットも約定しやすく、リクオートも発生しないため、安定して取引することができます。

ECN方式は板情報を確認することができるので、株式取引と同じように価格と注文量を見ながら取引することができます。

しかし、MT4では板情報は見ることができないので、MT5やcTraderなどの取引プラットフォームを使用する必要があります。

ECN方式のデメリット

ECN方式では、取引量が少ない時間帯(朝方)や市場参加者が少ない通貨ペアでは、約定力が落ちる場合があります。

その理由は、マッチングされ約定するという仕組みのため、売買する相手側に注文が出ていなければいつまでたっても約定しないためだからです。

またECN方式は、スプレッドのみの手数料になるため、海外FX業者のECN口座では最低入金額が高い場合やボーナスキャンペーンがないことがデメリットになります。

例えば、XMのSTP口座は口座開設ボーナス・入金ボーナスの両方が付与されますが、ECN口座では口座開設ボーナスしか付与されません。

STP方式とは?

STP方式について

STP方式とは「Straight Through Processing」の略になり、日本語では「注文を直接市場に流す」に略されます。

STP方式では、トレーダーの注文を海外FX業者のカバー先であるLP(リクイディティプロパイダー)に注文を流しマッチングさせます。

LP(リクイディティプロバイダ)とは
LP(リクイディティプロバイダ)は海外FX業者と提携している大手金融機関のこと。

ECN方式では、オークション形式の自動マッチングになりますが、STP方式は海外FX業者がカバー先のLPの価格を見て、どのLPに注文を流すかを決めています。

カバー先のレートを見て、レートにスプレッドを上乗せします。そのスプレッドの差額がFX業者の利益になります。

この一連の流れには、海外FX業者は一切関与はしておらず、全てコンピューターによる処理になります。

STP方式には更に2種類ある

実は、STP方式はさらに「Instant Execution方式」と「Market Execution方式」の2つの取引方式があります。

どちらもSTP方式になりますが、それぞれ違いがあります。

・Instant Execution(インスタント・エクセキューション)方式

トレーダの注文を一旦、海外FX業者が決済しカバー先に流す。

大量注文などでFX業者が不利なるような取引では、リクオートが発生することがあります。

・Market Execution(マーケット・エクセキューション)方式

トレーダの注文を、海外FX業者が決済せずにカバー先に流す。

LPに直接注文が通るので、リクオートはありませんがすぐに決済されない場合やスリッページが発生する可能性があります。

STP方式のメリット

STP方式では、トレーダーに有利な価格で約定していくのがメリットになります。

STP方式の特徴して、取引量が少ない時間帯や小ロットの注文に対しては非常に高い約定力があります。

10万通貨くらいの小ロットの注文であれば、問題なく約定していきます。

カバー先が多いほど、流動性が高く条件のよいレートで取引することができるので、海外FX業者を選ぶ際はLPの数や質を見ておくとさらによいでしょう。

STP方式のデメリット

STP方式では取引量の多い時間帯は約定力が若干落ちます。

特に経済指標発表時など注文が集まるようなタイミングは注意が必要です。

また、レートにスプレッドを上乗せされるのでスプレッドも広くなり、ECN方式と比べたら透明性が下がります。

海外FX業者のECN方式とSTP方式の違い

NDD(ノーディーリングデスク)方式の発注方法は、ECN方式とSTP方式の2通りに分かれることは、これまでの説明してきました。

結局どちらを選んだらいいのかという方のために、ECN方式とSTP方式の違いをまとめてみました。

ECN口座 STP口座
透明性 高い  普通
スプレッド 狭い 広めの設定
取引手数料 あり なし
約定力 大口のロットに強い 小ロットに強い
板情報 あり なし
ボーナス なし あり
最低入金額 高い 普通

【ECN口座に向いているトレーダー】

・取引手数料を安く抑えたい方
・スキャルピングトレードをする方
・板情報を見て取引したい方
・透明性の高い環境で取引したい方

【STP口座に向いているトレーダー】

・海外FX業者のボーナスを利用したい方
・入金額を抑えてトレードをしたい方
・小ロットで取引をする方

ボーナスが必要ないと考えている方であれば、透明性の高い環境で取引することができるECN口座の方がメリットは高いです。

ECN方式とSTP方式に関するよくある質問FAQ

Q.なぜECN方式はボーナスがないのですか?

A.一部の海外FX業者では、ECN方式でもボーナスは付与しています。しかし、ほとんどのECN方式を採用している業者はボーナスがありません。

その理由は、ECN方式ではFX業者は取引手数料でしか収益を得てないため、ボーナスまで付与してしまうと業者の利益が無くなってしまうためです。

Q.ECN方式とSTP方式ではどちらを選べばよいですか?

A.ECN方式は、とにかく取引手数料を抑え透明性の高い環境で取引したい方が向いています。

STP方式は、ボーナスをもらいたい、少額でトレードしたい方が向いています。

まとめ

海外FX業者では、STP方式とECN方式の両方の口座を用意しているところもあります。

ECN方式は透明性は非常に高いですが、STP方式はボーナスや手数料の関係から取引を有利になる場合もあります。

ご自身がどのようなトレードをしどれだけ証拠金を必要としているかで、選択する方式が変わってきます。

どちらの方式が、ご自身に合っているかを確認して選択してください。


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