cTrader（シートレイダー）は、一部のトレーダーから注目されている取引プラットフォームです。
MT4やMT5などのメジャーなプラットフォームの利用者数は多いですが、最近cTraderの評判や使い勝手がよいため乗り換えるトレーダーが増えてきました。
日本では聞きなれない取引プラットフォームですが、今後取引プラットフォームの勢力図を塗り替えてしまうかもしれない可能性を秘めています。
この記事では、cTraderを使うメリット・デメリットをわかりやすく解説していきます。
・cTraderとMT4の違い
・cTraderのメリット・デメリット
cTraderとは
cTraderとは、ロンドンにあるSpotware Systems社が2011年に開発した取引プラットフォームです。
ECN方式を前提として開発されたプラットフォームになるため、スキャルピング取引をメインにしているトレーダーから注目が高くなっています。
多くの方面からの受賞歴も多く、プラットフォームにおける下記の機関から受賞しています。
・International Business Magazine Awards
・Best Multi-Asset Trading Platform
・Best Forex Trading Platform
cTraderとMT4の違い
cTraderは、ECN取引を目的として開発されたプラットフォームになります。
そのため、MT4とは機能が異なります。
ECN方式はトレーダーとインターバンク市場の間に、海外FX業者を通さずに直接取引する方法です。
トレーダーとインターバンクとの注文のやりとりなので、透明性の高い取引をすることができるのが特徴です。
| cTrader | MT4 | |
| 取引方式 | ECN方式 | STP・ECN方式 |
| 同時決済 | 可能 | 不可 |
| 板情報 | 閲覧可能 | 閲覧不可 |
| リクオート(約定拒否) | リクオートなし | リクオートあり |
| ワンクリック注文 | 可能 | 可能 |
| インジケーター・EA | 少ない | 多い |
| 取引制限 | 制限一切なし | 利用業者によっては制限あり |
| 操作性 | わかりやすい | 慣れるまで時間がかかる |
| 対応デバイス | ・Windows ・Mac ・スマホ(iOS・Android) ・タブレット |
・Windows ・Mac ・スマホ(iOS・Android) ・タブレット |
cTraderとMT4のスペックの違いを見てみると、cTraderの方が優れています。
特に、同時決済、板情報、リクオートなしなどcTraderの方がスペックは高くなっています。
cTraderは、ECN方式で裁量トレードそしてスキャルピングトレードをする方に向いています。
MT4は、STP・ECN方式の両方の業者に対応し、自動売買をメインにトレードする方に向いています。
cTrader10のメリット
私が実際にcTraderを利用して感じたメリットを解説していきます。
①デフォルトで板情報が閲覧できる
cTraderは、デフォルトで板情報が閲覧できます。株式をしている方は見慣れているかもしれませんが、MT4では板情報を見ることができません。
cTraderの板情報では下記の3種類を確認することができます。
・VWAP：ロット数の異なる多数の注文の平均価格
・Standard DoM：市場の流動性・注文量
・Price DoM：リアルタイムの価格の注文量
②複数ポジションを一括決済
cTraderは、複数のポジションでも決済注文をワンクリックでできます。
MT4では、ポジションを決済するためには、ひとつずつ決済していく必要があるため、タイムラグが発生してしまうことがデメリットになります。
③ワンクリックで注文できる
cTraderはワンクリックで注文決済できる仕様になっています。
・成行注文(買い・売り)
・途転注文(買いポジションを決済し売りポジションにする)
・ダブルアップ注文(同じ量のポジション注文する)
・全ポジション一括決済(全てのポジションを一括決済する)
・通貨ペア別ポジション一括決済(通貨ペア別にポジションを一括決済する)
この5種類をワンクリックでできるのがメリットです。
④約定拒否(リクオート)なし
cTraderは、ECN方式のためインターバンクから直接やりとりするため、FX業者を間に通さないため約定拒否(リクオート)がありません。
STP方式になると、ストップ狩りや価格操作をされてしまう懸念があるため、透明性の高い取引とは言えませんが、cTraderではそのような心配がないため安心して取引することができます。
⑤業者よる価格操作がない
cTraderは、ECN方式のためFX業者の介入がありません。
トレーダーの売買注文はインターバンクに直接流れそこでマッチングされます。
そのため、業者の意図的な価格操作やストップ狩りなどの悪質な行為がないため公正に取引することができます。
⑥約定スピードが早い
cTraderの約定スピードは非常に速いです。
約定にかかる時間が0.001秒単位という数字を出しています。
また、経済指標発表時などの大きくチャートが動く際も、サクサク約定していくのでストレスを感じることはありません。
例え大きなロットでも問題なく約定していくのはメリットです。
⑦取引コストが安い【スプレッド0.0pips〜】
cTraderは、インターバンクから直接レート提示されるため、スプレッドが狭いです。
最小スプレッドが0.0pips～と極狭です。
下記の表は、cTraderに対応しているAXIORYのスタンダード口座(STP)とナノスプレッド口座(ECN)口座の比較になります。
ナノスプレッド口座はECN口座のため、別途取引手数料が往復6ドルかかります。
| 通貨ペア | スタンダード口座 | ナノスプレッド口座 (往復6ドル/ロット) |
| USD/JPY | 1.2pips | 0.5（1.1）pips |
| EUR/USD | 1.1pips | 0.2（0.8）pips |
| EUR/JPY | 1.3pips | 0.5（1.1）pips |
| AUD/USD | 1.5pips | 0.4（1.0）pips |
| GBP/JPY | 1.4pips | 0.8（1.4）pips |
| GBP/USD | 1.3pips | 0.3（0.9）pips |
| USD/CAD | 1.8pips | 0.5（1.1）pips |
見て頂くとわかりますが、ECN口座では取引手数料がかかりますが、スタンダード口座よりも取引コストを抑えることができます。
⑧時間足が26種類と豊富にある
cTraderの時間足は26種類と豊富にあるので、より詳細なチャート分析ができるのがメリットです。
MTの時間足は9種類、MT5の時間足は21種類です。
| 時間足 | cTrader | MT5 | MT4 |
| M1（1分足） | ○ | ○ | ○ |
| M2（2分足） | ○ | ○ | |
| M3（3分足） | ○ | ○ | |
| M4（4分足） | ○ | ○ | |
| M5（5分足） | ○ | ○ | ○ |
| M6（6分足） | ○ | ○ | |
| M7（7分足） | ○ | ||
| M8（8分足） | ○ | ||
| M9（9分足） | ○ | ||
| M10（10分足） | ○ | ○ | |
| M12（12分足） | ○ | ○ | |
| M15（15分足） | ○ | ○ | ○ |
| M20（20分足） | ○ | ○ | |
| M30（30分足） | ○ | ○ | ○ |
| M45（45分足） | ○ | ||
| H1（1時間足） | ○ | ○ | ○ |
| H2（2時間足） | ○ | ○ | |
| H3（3時間足） | ○ | ○ | |
| H4（4時間足） | ○ | ○ | ○ |
| H5（5時間足） | ○ | ||
| H6（6時間足） | ○ | ○ | |
| H8（8時間足） | ○ | ○ | |
| H12（12時間足） | ○ | ○ | |
| D1（1日足） | ○ | ○ | ○ |
| D2（2日足） | ○ | ||
| D3（3日足） | ○ | ||
| W1（週足） | ○ | ○ | ○ |
| MN（月足） | ○ | ○ | ○ |
➈PC・スマホ・タブレットで取引可能
cTraderでは、PC・スマホ・タブレットでの取引が可能です。
そのため、外出先でも手軽に取引できるのがメリットです。
⑩日本語・日本時間に対応している
cTraderは、日本語・日本時間に設定することができます。
MT4では、日本時間にするためにはインジケーターをインストールしないといけませんでした。
また、MT4のアプリの場合は、日本時間が表示されないため自分で逆算して計算する必要がありました。
cTraderの3つのデメリット
私が実際にcTraderを利用して感じたデメリットを解説していきます。
①cTraderに対応している海外FX業者が少ない
現状、cTraderに対応している海外FX業者が少ないがデメリットです。
評判も機能も申し分ないのですが、対応しているFX業者が限られてしまいます。
cTraderに対応している海外FX業者は以下の通りです。
・AXIORY
・Tradeview
・FXPRO
②カスタムインジケーターを導入に手間がかかる
cTraderは、基本的なインジケーターを搭載されていますが、カスタムインジケーターは公式サイトからダウンロードしなくてはいけません。
カスタムインジケーターは公式サイトの「ctdn.com」からダウンロードするのですが、英語表記のため翻訳の手間や時間がかかるのがデメリットです。
③自動売買の導入がわかりにくい
公式サイトの「ctdn.com」にcTrader用の自動売買ツールが公開されています。
日本語表記ではない為自動売買の導入に時間と手間がかかります。
今使用しているMT専用のEAをcTraderで使う場合は、専門知識がないとできません。
自動売買をするなら、cTraderではなくMT4の方が手間も時間もかかりません。
cTraderに関するよくある質問FAQ
Q.cTraderを導入している海外FX業者はどこですか？
A.cTraderを導入している海外FX業者は以下になります。
・AXIORY
・Tradeview
・FXPRO
特にAXIORYとTradeviewはおすすめです。
Q.結局cTraderとMT4はどちらがいいの？
A.海外FX初心者の方であれば、まずMT4で慣れることがおすすめです。慣れてきて裁量で勝てるようになったらcTraderを使うというのがいいでしょう。
まとめ
cTraderが対応している海外FX業者は、まだ少ないですが非常に評判が高く高機能なため今後が楽しみな取引プラットフォームです。
・同時決済
・板情報が見れる
・リクオートなし
・26種類の時間足
・約定力に優れてる
このようにmt4にはない機能がたくさん搭載されています。
cTraderが対応している海外FX業者は、AXIORYとTradeviewになるので最先端の取引プラットフォームを体感してください。
